16日午前8時半ごろ、警察官に連れられて車に乗り込む男をカメラがとらえました。無職の前田道夫容疑者(68)です。男女2人を刃物で切りつけ殺害しようとした殺人未遂の疑いで16日朝、送検されました。
現場となったのは、名古屋市にある公民館です。前田容疑者は公民館のすぐ目の前に住んでいました。
近くに住む人は、前田容疑者の異変に気づいていました。
現場近くに住む人
「10日ぐらい前です。(前田容疑者が)『うるさい、お前ら』って。コミュニティーセンターの人に『うるさい』『これからうるさくなるんやろう』って興奮して言っていました」
文句を言い、怒った様子の前田容疑者を見たといいます。
事件が起きた14日の公民館の予定表には、「ゴスペルソング」の文字が書かれていました。この歌に腹を立てていたのでしょうか。
その後の警察への取材で、前田容疑者は自宅にあった包丁で公民館の室内で歌っていた男性を切りつけた後、止めに入った女性を刺したとみられることがわかりました。2人はいずれも軽傷だということです。
前田容疑者は「日頃から公民館の騒音が気になっていた」などと供述していて、これまでにも「歌声がうるさい」などという苦情が複数回あったということです。
警察は、騒音への不満が募り犯行に及んだとみて調べています。
前田道夫